結婚式で新郎新婦のお父さんが着用する定番のフォーマルウェアといえば、やっぱり「モーニングコート」ですよね。今回は、「モーニングコートとは何なのか」「その由来は?」「着こなしやいつ着るべきか」「燕尾服やタキシードとの違いは?」「購入とレンタルのメリットやデメリットは?」「よくある質問」など、気になるポイントをゆるっと解説していきます。
モーニングコートは、ジャケットの後ろ裾がやや長く、斜めにカットされた形をしているフォーマルな男性用礼装です。結婚式のお昼に着られることが多く、日本では新郎や新郎新婦のお父様が着るのが一般的。
実はイギリスで狩猟や馬術をする際の服として発達したのが由来といわれています。最初は文字通り「朝(モーニング)」に着用されていたので、そう呼ばれるようになったんだとか。
フォーマルウェアと聞くと、燕尾服やタキシードも浮かびますよね。燕尾服は後ろの裾がスーツのように分かれ、まさに「燕の尾」のような形状をした夜の正礼装。
一方、タキシードは夜の準礼装で、結婚式の披露宴やパーティーで着用することが多いスタイルです。モーニングコートは昼の正礼装という位置づけなので、結婚式の挙式や披露宴の前半にピッタリというわけですね。
結婚式では、父親は新郎新婦を支える大切な立場。正装を求められるシーンで、モーニングコートを身にまとうと厳かでありながらも華やかな印象を与えられます。着こなしのコツは、上着とズボン、ベストの色の組み合わせ。
一般的にジャケットは黒、ズボンは縞模様、ベストはグレーやシルバーなどが定番です。小物は白いウイングカラーシャツにフォーマルタイを合わせると、清潔感と品格がアップしますよ。
いざ「着るとなったけど、買うかレンタルかで迷う!」というお父さまも多いでしょう。そこでメリットとデメリットを比較してみましょう。
一度購入しておけば、今後親族の結婚式や子どもが複数いる場合など、繰り返し使えます。また、自分の体型に合わせて仕立てられるので、着心地やシルエットが美しくなるのも大きな魅力です。
なんといってもコストが高め。仕立てるとなれば時間もかかるため、忙しい人には準備が大変かもしれません。
比較的リーズナブルに済むうえ、サイズが豊富に用意されているところならフィット感もある程度確保できます。挙式当日のみなら動きやすく、返却も楽なので、手間をかけずに済ませたい方にはおすすめ。
何度も借りるとなると合計金額がかさむことも。また、サイズやデザイン、タイミングによっては希望通りのものが借りられない場合があるので要注意です。
白タイが定番ですが、シルバーや落ち着いた色味であれば問題ありません。挙式の雰囲気や新郎新婦の衣装とのバランスを考慮するといいですね。
基本的には昼の正礼装とされるので、夕方以降はタキシードやディレクターズスーツに切り替えるのがマナーとされています。でも、日本では比較的ゆるやかな運用の会場もあるので、主催者側の意向を聞いてみてもいいでしょう。
多少のサイズ調整はテーラーで対応してもらうことが可能です。特にお腹まわりは要チェック。余裕をもって仕立てておくと安心ですね。
結婚式でお父様が着るモーニングコートは、昼の正礼装として格式を保ちながらも華やかさを演出してくれる心強い存在です。由来を知ると、ただのフォーマルウェアにとどまらない歴史の深さも感じられますよね。
燕尾服やタキシードとの違いを把握しつつ、いつ着るのがベストか、どう着こなすのかをしっかり押さえておくと安心。購入かレンタルかはそれぞれのメリット・デメリットを考慮して、ご自身のライフスタイルや費用に合わせて選んでみてください。
きっと、新郎新婦の晴れ舞台をいっそう華やかに彩る装いになるはずです。